香港最新レポート、「拍子抜け」するほど平常、新施設の開業も

「アート&カルチャー」中心に投資着々
2月からはメディア露出など強化

  • 2020年1月29日(水)
ビクトリアピークからの眺め

 2018年には、129万人の日本人が訪れた香港。同年の日本人出国者数1895万人に対してシェアが約7%に達する重要デスティネーションだ。しかし、2019年の日本人訪問者数は、デモにより11月までで前年比11.5%減と大きな影響を受けている。こうしたなかで、香港政府観光局(HKTB)は2月からキャンペーンを企画するなどリカバリーに向けた取り組みが本格的に始まりつつあるところ。1月中旬に視察した現地の様子とともに、今後の見通しと期待をまとめた。

デモの影、探せば見つかるものの

ネイザンロードの様子。抗議活動でブロックが剥がされた部分は補修済み。リピーターでなければ分からないだろう

 視察は1月第3週に、尖沙咀、中環の「オールド・タウン・セントラル」、ビクトリア・ピーク、オーシャンパークなど、これぞ香港ともいうべき各所を訪問。

 結論を先にいうと、滞在中に身の危険やデモの影響を直接感じる場面は全くなかった。確かに金曜日の夜には紅磡から尖沙咀にかけて抗議活動が予定されていたらしいが、尖沙咀の繁華街ど真ん中の宿付近ではなにも起きなかった。そもそもフライトも、訪日需要が好調で以遠路線への需要も多いとはいえ、往復ともにおそらく搭乗率9割を超える盛況ぶりだった。

往路のCX543便 レポートをまとめる身としては「いくつか爪痕は見られたが…」などと書くつもりで現地を訪れていたため、今回の印象を一言で総括するなら「拍子抜け」だ。金曜夜のデモも、宿の窓からなにか見えやしないかと不謹慎ながら少し期待していたのに、聞こえるのは近所の日式居酒屋の盛り上がりだけ。最終日こそ日本の機動隊のような警察官の姿が散見されて物々しさを感じたが、それでも行き交う市民に緊張感などは見られなかった。従って本稿では、純粋に視察箇所についてデモとは関係なくレポートしていく。

充実するアート&カルチャー、過ごし方に新たな可能性

香港芸術館。海沿いの好立地のため、香港島側の眺めも楽しめる

 視察で最初に訪れたのは、ザ・ペニンシュラ香港の向かいにある香港芸術館。香港で初めてできた公共の美術館で、昨年11月に増床を経て再オープンしている。訪れたタイミングでは、コレクターが集めた中国の書画の展示や、中国人芸術家・呉冠中の作品展などいくつもの展示が5階建ての建物のなかで催されており、いずれも無料で鑑賞可能だった。

 お目当ての企画展などがなくてもふらっと立ち寄れば、むしろ目的がないからこそ予想外の発見や感動に出会えるはず。美術に多少なりとも興味があるのであれば、きっと立ち寄って損はないと断言できる。駆け足なら1時間でも楽しめるはずだ。

西九龍文化区は散歩も気持ちの良い場所だった。ザ・リッツ・カールトン香港の右下にある黒っぽい平らな建物が「M+」。海に面した側面にはLEDで映像を映し出すことも可能とのこと

 このほかにも香港はアートやカルチャー関連の開発案件が進んでいて、2日目にはエアポートエクスプレスの九龍駅周辺の「西九龍文化区」を視察。ここでは巨大な現代美術館「M+(エムプラス)」が来年の開業を予定しているほか、北京の故宮博物院との共同プロジェクトである「香港故宮文化博物館」も2022年中の完成に向けて建設中。

 また、音楽やダンスなどのパフォーマンス用に「自由空間(FREESPACE)」も完成しており、こちらでは坂本龍一さんのライブなども予定されているとのこと。自由空間の脇には芝生の広場もあり、建物の外壁を巨大なスクリーンに転用することも可能だそうで、MICEベニューとしての可能性も感じられた。

「K11 MUSEA」外観。レストランではガチョウのローストで有名な中環の「鏞記(ヨンキー)酒家」による新業態、「鏞鏞.藝嚐館(ヨンズ・ビストロ)」などが入居している

 このほか、視察ではインターコンチネンタル香港に隣接して2019年8月に開業したショッピングモール「K11 MUSEA」も訪問。「カルチャーのシリコンバレー」をめざして設計された施設で、名だたるハイブランドのショップやMoMAデザインストア、そして映画館、アートギャラリーなども軒を連ねる。

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